病院で死亡した場合、病院側の手で遺体が清められますから、死化粧(しにげしょう)をして、ただちに病室を出ることになります。霊安室に移されることもあり、そのまま寝台自動車で自宅に運ぶこともあります。いずれにしても遺族はすみやかに病室の整理をして遺体を引き取らなければなりません。
こうした処置は、遺族にとっては冷たい処遇と受けとめがちですが、他の患者への影響を考えてのことです。
近年では病院での死亡が増加しており、自宅での死亡よりも多い比率になっています。医療の発達とともにこの傾向はますます強くなるものと考えられます。
遺体の引き取りには、二人か三人で出向きます。病院への支払いのほか、死亡診断書をもらうなどもあり、また故人の私物の引き取り、世話になった方々へのお礼などの用事もあります。
現金は多目に用意し、お礼のお金は白地の封筒などにキリのいい金額を入れておきます。